6・19横田基地行動

6月19日、私たち多摩フォーラムも呼びかけ団体として参加する「横田基地の米軍・自衛隊共同利用に反対し、横田からのイラク派兵即時中止を求める6・19横田行動」が行われた。米軍再編に伴う横田基地の動向は慌しい。今のところ、府中にある自衛隊航空総隊司令部が横田基地に移転し、管制権を自衛隊が握ることが報道されている。横田の米第5空軍司令部は一時グアムにある第13空軍司令部との統合が計画されていたが、空自司令部が横田に移転することで、「ミサイル防衛の運用上、相互に調整できた方がいい」という理由から、一転して基地機能の維持が決定された。

 管制権が日本側に返還されることで、日本政府はアメリカからメリットを引き出したかのようにアピールしているが、実際は日米軍事一体化がより進んでいくことに他ならない。そのような再編計画が進む一方で、日本政府や石原都知事は横田基地への民間機乗り入れを提唱しており、基地の恒久化すら目論んでいる。現在でさえ爆音被害が著しいのに、民間機も就航させようというのは、さらなる住民の被害や事故の危険性を高めるものでしかない。

今回の行動ではデモに先立って講演及び各地からの報告が行われた。最初に日米安保再編をめぐる最新の動向について、立教女学院短大教員の島川雅史さんから分かりやすい話があり、続いて相模原市議の金子ときおさんから神奈川・座間基地への米陸軍第1軍団司令部の移転を阻止するための市ぐるみの闘いの報告があった。相模原市、座間市は双方とも第一軍団移転反対のポスターを作り、自治会にも働きかけて住民から署名を集めているという。さらに地元横田から「横田基地差し止め訴訟団」の塚本秀夫さんが訴訟の現状を報告した。

 集会後デモに出発し、基地ゲート前で集会決議案を米軍に渡そうとしたが、米兵は姿を見せているにもかかわらず、写真を撮ったり、指差したり、こちらを見て笑っているだけで、一歩も近づこうとしなかった。侵略戦争を遂行し、自らの命も失われるかもしれないのに、話すことすらしない。こうした姿勢はイラクにおいてはさらに著しいのであろう。

 日米の軍事一体化が進み、横田はさらに重要な役割を担おうとしている。基地撤去の闘いは急務である。(M)
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